種保存庫(穀物庫)建設
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2006年5月出張報告(最新)


1000米ドルをAZTRECに寄付しました

 最初に、皆様にご協力いただいた支援募金の状況についてご報告申し上げます。
昨年度中に頂いたご寄付は、総額97,500円と50米ドル(31名と1企業)に達しました。
この場を借りてお礼申し上げます。ご協力ありがとうございました。
頂いたご寄付につきまして、2006年2月の出張の際に、その時点での87,500円にDADAの自己資金を加え1,000米ドル(日本円で121,760円)を手持ちし、AZTRECの代表であるコスマス・ゴネセ氏に直接渡しました。

途中経過報告:建設内容に3つの変更が

天候や経済状況等の関係で、建設内容の変更を余儀なくされた点がいくつかございますので、
ご報告申し上げます。

1つ目の変更:建設開始時期の変更〜「晴れ待ち」〜

今年の雨は雨量もさることながら、雨季の期間が継続的な上に例年の雨季の期間を大幅に上回る長雨となりました。この予定外の長雨で、種保存庫建設スケジュールも残念ながら大幅に狂ってしまっています。

例年なら雨は1月の1ヶ月間止むのですが、今年は11月から休みなく振り続きました。その為、当初予定をしていた1月の間の建設は見送られました。さらに、例年であれば3月下旬頃から雨は量も降る時間も減って、断続的となって乾季に入るのですが、今年は5月中旬になっても雨が降り続くという状態。その為、すでに発注済みのレンガ作りも大事をとって完全に雨が上がるであろう6月に延期となりました。建設開始が遅れていますが、最終的な種保存庫の完成は10月の雨季前までには、間に合わせたいとのことでした。

2つ目の変更:デザインの変更〜政府指定のデザインに〜

年末にお送りしたチラシで「AZTRECでは、将来的には生産した種を市場で販売することを目指しています。その為には国の機関に承認を受けることが必要で、その際、種の保存庫の形状や状態について国立種子銀行の指導が入る可能性がある」とご報告した通り、現在、農業省の検査官がシャシェ村を訪問し、検査官より農場や保存庫の場所(他の畑や人家からある程度の距離が必要等の制約がある)や、保存庫のデザインについて指導を受けています。

種保存庫は、乾燥させた実を一つひとつばらして保存する部屋、種を選別する部屋、種の育成状況などを調べ、結果を保存する部屋、選別された種を保存しておく部屋(包装・商品倉庫兼用)の4つの部屋からなる予定です。DADAとしましては、予算額が増えてしまいますが、包装や商品保管用の機材までは無理でも、機材が不要な種保存庫の建設までは支援をしたいと考えています。

3つ目の変更:予算の変更〜驚異的なインフレの影響で異常な物価高に〜

当初の予測では、1,000米ドル(約12万円)で種保存庫建設の殆どがまかなわれるとしていましたが、結論から言って、全体の予算の4分の一にしか満たないことがわかりました。

これは、今回のデザイン変更によるものに加え、ここ数ヶ月の間の驚異的なインフレ・物価高が大きく影響しています。ジンバブウェでは、数年前からインフレが深刻になっていましたが、ここ数ヶ月のインフレは異常といえるほどで、数日で物の値段が変わる程の勢いです。(「インフレの背景」もご覧ください)。

現時点では、ESAFFを通じてイギリスのドナーからDADAとほぼ同額の支援の表明があっただけで、残りの資金については目処がたっておりません。右表でもお伝えしている通り、現時点では新しいドナーが見つかることはほぼ無理な状況です。

AZTRECでは、代表のゴネセ氏がこれまでも活動資金のために個人の財産(牛等)を売却したり、ローンを組んだりしています。今回の不足分を埋める資金の目処が立たない場合は、農場で生産する野菜や穀物を売って足したいという意向を持っていますが、全額を集めるまでには数年かかってしまう恐れもあります。

 また、値上がりのスピードが速すぎる為、近日中に出される予算総額もすぐに値上がりする可能性が高く(逆に、公定レートの引き下げがあった場合は寄付した米ドルの価値が上がります)、今の時点で総額も不足額も明確にできないという状態です。

 DADAとしましては、

@この物価上昇などはAZTRECのコントロールの外の問題である、

AAZTRECのスタッフも全員無給で努力している、

B何より、これまで一部の大企業に独占されていた種を農民の手に戻そうとする活動に賛同している、

ということから、種保存庫の建設完了までは支援をしていこうと決めました。2つ目の変更にありますように、包装・商品用倉庫も兼用することになるため、機材購入も必要となりますが、DADAとしては、機材費を除く保存庫の建物の建設完了までは責任を持って支援したいと考えております。

デザインの最終案、予算総額等はわかり次第ウェブサイト、会報等で皆様にご報告申し上げます。

このように不安定な情勢ではありますが、建設の趣旨をお含み置き頂き、今後ともご支援ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

引き続き、種保存庫建設へのご協力をよろしくお願い申し上げます。




AZTRECの種保存事業、単体のNGO事業から全国規模の農業グループ事業へ

DADAがジンバブウェに具体的な支援をおこなったのは、2002年に南アフリカのヨハネスブルグサミットに参加する農民30名とNGOからの引率者1名の旅費の一部を支援したのが最初です。そのサミットの中で開かれた東南部アフリカの農民集会の場で、参加者が中心になってESAFF(東南部アフリカ農民フォーラム)が誕生しました。(詳しくは会報2号を参照ください)。
 ESAFFが一番力を入れている種の保存はジンバブウェでも活動の中心となっています。3月下旬に開かれたESAFFジンバブウェの会議では、DADAが支援しているAZTRECの在来種の保存・普及事業が高い評価・賛同を受け、今後この事業は、AZTREC単体の事業としてではなく、ESAFF全体としても同様の事業を進めていくことになりました。
今回DADAが支援をしている種保存庫建設については、ESAFFのパイロット事業(モデル事業)となり、実行団体がAZTRECであるという位置付けになりました。同パイロット事業としては、種保存庫の他に農業産物加工のためのセンターもシャシェ村に建設される予定です。

種保存庫(穀物庫)建設
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